日日是女子日

食ったり飲んだり

サンクトペテルブルク(ロシア軍登場!の巻)

エルミタージュ美術館の前に、戦車がたくさん並んでいたのはに書いた。

その後も、切手を買おうと右往左往したり、青銅の騎士道像の横を通る間にも宮殿広場の方角から太鼓の音が聞こえてきたりして、何かが起きそうな予感はしていた。

あの大量の戦車がどうなったか気になることだし、クンストカメラからホテルに戻るついでにエルミタージュ美術館の近くを通ることにした。

 

エルミタージュに近づくにつれ、人が増えてきた。宮殿広場まで来ると、歩道をびっしりとロシア人が埋め尽くしている。

これはきっと何かある。ないわけがない。

歩道の横の段差に登り、何かが始まるのを待った。


しばらく経つと、赤い旗を掲げた戦車を先頭に、戦闘車両が大挙してやって来た。

軍事パレードである。

 

 

戦車の大群あり、トラックあり、ミサイルあり、なかなか壮観である。さらには戦闘機まで出てくる始末。沿道のロシア人たちは、ウラーなどと興奮するのかと思ったら案外冷静で、野次馬よろしく呑気にスマホを掲げているだけである。

動画ではわかりづらいのだが、戦車が走っている時は、ものすごい砂埃が舞っていた。キャタピラで舗装が削れているんじゃないだろうか。吸い込んだら体に悪そうである。ハンカチを口に当てて凌いだ。

そして、印象的だったのが石油のような匂いである。戦車の大軍はディーゼル発電機のような匂いを盛大に撒き散らしながら、爆音で走り去って行った。やたらに肌に迫るリアリティがあった。

 

f:id:suzpen:20190928032622j:image

日本ではあまりお目にかかれない感じ

 

これは5月8日の対独戦勝記念日の予行演習だったのだろうか。ホテルに帰ってテレビをつけたが、何も情報は得られなかった。当日の式典はモスクワで行われるのだが、その直前に大統領のふるさとにサービスしたのだろう。

平和を愛する日本国民の我々であるが、物珍しさもあり非常に興奮した。

 

その後、「すげーすげー」と連呼しながらホテルに戻り、撮っておいた動画をつまみに買っておいたシャンパンスコエを飲んだ。なかなかオツなもんである。

 

f:id:suzpen:20190928021545j:image

シャンパンスコエ。

 

ベッドでローリングしながら、ほろ酔いでダラダラしていると、あっという間に夕食時である。

トリップアドバイザーでもそこそこ評価の高い郷土料理レストラン、Demyanova Ukhaに向かった。

ここは、魚のスープ「ウハー」と蟹のサラダが名物である。


ウエイトレスは片言の英語が話せる、ややトウの立ったぽっちゃり系スラブ美女で、我々が魚のグリルやスープを注文すると「スープは一人一杯必要だ」「パンは頼まなくていいのか」などと真剣な顔で煽ってくる。そんなに言うならお願い、と大量の料理を注文してしまった。


以下、我々が頼んだ料理である。あまり余裕がなく、写真は少ししか撮ってない。

 

・ 魚のスープ2杯(立ち食い蕎麦くらいのどんぶりに並々、サーモンとタラの切り身がゴロゴロ入っている)

・パン(普通サイズのロールパンが3個)
イクラのブリヌイ(ロシア風クレープ)
ペリメニ(ロシア風水餃子)
・ 蟹のサラダ

・ 魚のグリル(サーモンとタラの切り身が2切れずつと、大量のフライドポテト、野菜が付け合わせ)

クランベリージュース

 

f:id:suzpen:20190928022052j:image

ウハー。優しい味でうまい。これとパンでも十分だったわ。


f:id:suzpen:20190928022049j:image

蟹のサラダ。味付けはマヨネーズ。どことなく昭和な味。


f:id:suzpen:20190928022055j:image

魚のグリル。美味しいんだが、鮭と鱈にはもう飽きた。

 

で、結局食べきれずに残してしまった。不覚かつ不本意である。食べ物を残すのは本当に辛い。

 

品数は決して多くないが、一つ一つのポーションが大きいのだ。

我々夫婦はかなり大食いなので、海外に行っても食べきれずに残したことは一度もなかった。日本人のレビューで「量がとても多いので、少なめに頼むことをお勧めします」と書かれているような店でも、余裕でペロリと平らげてきた。

だから、油断した。注文時になんとなく頼みすぎかな、とは思ったが、「デザートまで行けないかもな」としか思わなかった。そんな慢心があった。

 

さらに言い訳をさせていただくなら、どれも素朴で優しい感じの味付けで変化に乏しく、一つ一つは美味しくても積もり積もるとつらいものがある。さらに、魚の種類もスープとグリルで同じで、どちらもサーモンとタラだった。もう詰め込めない、と言うほど満腹になった我々は、グリルの付け合わせと蟹のサラダの蟹以外の部分を泣く泣く残した。

 

食べることが好きだからこそ、食べ物を粗末にした罪悪感が耐え難い。

もう決して、このような愚かなことはすまい。一度にたくさん頼まずに、これからは少しずつ様子を見ながらたくさん頼むことにしよう。


かくして、我が家に格言「Ukhaを忘れるな」が生まれた。もう二度と食べ物は残さない。絶対にだ。