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細かすぎて役に立たない旅行ガイド

サンクトペテルブルク(聖イサアク大聖堂、血の上の救世主教会、ロシア美術館)

ロシア編の続き。

サンクトペテルブルク観光その1をお届けする。

 

まずは、聖イサアク大聖堂へ。

ホテルに荷物を置き、服をあるだけ着込んで外に出た。寒いのだ。

そしてホテル、ペトロ・パラスから5分ほど歩き、聖イサアク大聖堂に到着した。

 

聖イサアク大聖堂は、ロシア正教の大聖堂であり、「サンクトペテルブルクの歴史地区と関連建造物群」の一部として世界遺産に指定されている。

その姿は、ズッシリとした石造りの構造を巨大な石柱が支え、先頭中央にたまねぎ型のドームを頂く。この金色の美しいドームは、レニングラード包囲戦の時、ドイツ軍の標的になりうるとして灰色に塗り直されたらしい。今となっては、この美しい建物を爆撃するなど到底信じられないが、当時の人々は飢えと寒さの中で、どのような気持ちで灰色のドームを見上げたのか(大風呂敷)

 

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散々語っておいて、肝心のドーム部分が見えづらい写真しかない。なぜちゃんと正面から撮らなかった私よ。

 

チケットを買うために、有人窓口の長蛇の列に並びかけて、自動券売機に誰も並んでいないことに気づいた。なぜ皆自動券売機を使わないのだろう、故障中だろうか。

壊れていても驚かないが、ダメ元で操作してみたら普通に買えた。展望台と聖堂内の入場券のセット、400ルーブル。タッチパネル式で、その上英語にも対応しており、操作は簡単。猿でも買えるとまでは言わないが、読み書きができれば誰でも操作できるに違いない。まあ、支払いはクレジットカードのみなので、少なくともカードのない人は使えない。

 

さて、チケットを買ったらまず展望台に登る。200段ちょっとの螺旋階段を上り切ると、ドーム直下をグルリと囲むバルコニーに出る。

外は風が強く、高度感もある。一応手すりはあるが、バルコニーの幅は狭く、すれ違うのが怖い。手すりをギューギューに掴んで一周したが、この手すりがまたキンキンに冷えている。冬に素手で掴んだら凍傷になるのではないか。

 

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怖いので、迫力ある写真は撮れず。中央奥に小さく至聖三者大聖堂の青いドームが見える。

 

怖いし寒いしで、そそくさと下に降り、暖を求めて大聖堂の中に入った。

中に入ると、壁一面に描かれたキリストの生涯と聖人たち。このテのものにしては意外に写実的である。

 

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豪華な装飾。

 

しかし残念ながら、ありがたい聖人がたくさん描かれていても、正直イエス・キリストしかわからない。わからないので「フーン」としか思えないのである。

もし、ここで推し聖人でもいれば「ここの大聖堂はペテロ様がイケメン!」「パウロ様との距離が近い!」など、色々楽しめるのではないか・・・!みんなで作ろう推し聖人。(仏像萌えとかあるし)

聖人たちに見下ろされながら、若干不純な決意を固めて外に出た。

 


次は血の上の救世主教会へ。

聖イサアク大聖堂を出て、重厚な街並みを25分ほど歩き、血の上の救世主教会に着いた。この教会は、モスクワの聖ワシリイ大聖堂(パルナスのCMのアレ)と同じく、ポップ&キュートなたまねぎ系大聖堂である。

 

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なぜこの可愛い玉ねぎ屋根の写真をもっと撮らなかった私よ!なぜ!!(てっぺん奥の玉ねぎは工事中)

 

ここでも混雑した有人窓口を避けてガラガラの自動券売機でチケットを買う。

購入したチケットを自動改札機にかざして入ろうとするも、タイミングを間違えて通る前にバーが閉まってしまう。そしてバーに激突。太腿を強か打ち「ンハァ〜」みたいなマヌケな声が出た。

痛さでプルプルしながらバーを押してみても、既にビクともしない。再びバーコードをかざしてみても開かない。ワーワー騒いでいたら、怖い顔の門番がやってきて、呆れた顔で通してくれた。日本の恥である。

(ちなみに、この時できた青痣は、時間とともに赤くなり、そして黒くなったが、結局帰国するまで消えなかった。)

 

中に入ると、ここにもイエス・キリストと聖なる仲間たちがビッシリと描かれている。

よく見ると、油絵ではなく精密なモザイク画である。なんと手が込んでいるのか!

とはいえ、やはりここでも「フーン」程度で、ここで推し聖人がいれば、きっともっと(以下略)

 

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天井からイエス・キリストがコンニチワ。


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宇宙の果てからやってきた高度な文明を持つ知的生命体が、一人のユダヤ人男性に知恵を授けた。後のキリストである(適当)。ていうかコレ女性か?


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元気な男の子ですよ、の図。

 


この日最後はロシア美術館

大聖堂2つを流し見ても、まだ日没には時間がある。

血の上の救世主教会の近くのロシア美術館に寄ることにした。

 

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たまご色の外壁がかわいい。

 

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スズメのムクムク感がかわいい。(右の丸の上)

 

入口は建物の右端にひっそりとあり、何か入ってはいけないところに忍び込むような、疚しい気持ちになる。

中は宗教画、宗教画そして宗教画、たまに風景画があって再び宗教画。素晴らしいのはわかるのだが、いかんせんジャンルが偏っているので、正直お腹いっぱいになる。ここも推し聖人がいれば(以下略)

 

ぐったりして外に出ると、先の方に片手を伸ばした銅像が見えた。すわレーニン像か!と近づいてみると、惜しいことにプーシキン像であった。

 

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ポーズが似ている。

 

ここからホテルに帰る途中でスーパーマーケットに寄り、ビールやシャンパンスコエ、牛乳、カニカマなどを買う。シャンパンスコエは、シャンパーニュ地方とは何の関係もないロシアのスパークリングワインである。コスパ最強。なお、牛乳は獣臭く、カニカマは日本とそう変わらなかった。

 

 

 

さぁて、ごはんを食べますよ。

そろそろ日も暮れるので、1日目の観光はここまでにして、晩ごはんにしよう。

ホテルの斜向かい、ジョージア&ウズベキスタン料理Kazan Mangolである。

 

席に着き、とりあえずビールを頼む。

食べ物を注文し、ビールをチビチビやりながら料理を待つ。この店は余裕で英語が通じる。

 

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ビール。泡などという洒落臭えものは存在しない。硬派。

 

料理は全て優しい味付けで、少しエスニックな感じがあって美味。ロシアにおけるジョージアの料理は、日本でいう中華料理のようなものなのかな、と少し思った。

 

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ナスでナッツのペーストを巻いたもの。トッピングのザクロが良い仕事をしている。(既に半分食べてある)


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串焼きハチャプリ。ちぎりパンみたいな中にとろーりチーズ。子どもたちの好きな味。


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ビーフ&ポークとラムのヒンカリをふたつずつ(2個は写真撮る前に食べてしまった)。ラムがハーブ味で好み。


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やはりロシアに来たからにはボルシチを食べなければ。安定の旨さ。


そうしてお腹も心も満足し、サンクトペテルブルクの夜は更けていく。

 

続く。

 

 

おまけ。

ちなみにパルナスこれな。