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食ったり飲んだり

サンクトペテルブルク(プルコヴォ空港、爆走タクシーGett再び)

ロシア編の続き。

 

サンクトペテルブルク、プルコヴォ空港に着いた我々は、とにかく喉が渇いて仕方がない。前回残しておいたロシアルーブルを使い、自動販売機でレモン風味の炭酸水を買って飲む。120ルーブル、日本円にして200円くらい。微妙にボッタクリである。

バゲッジクレームで荷物を回収し、上着を着込む。思った以上に寒い。

 

空港のATMで現金を下ろし、Gettアプリでタクシーを呼ぶ。

Gettとは、ヨーロッパ、ロシアで普及しているUberのようなタクシーアプリである。使い方もUberと同じで地図で行先を選ぶだけ。とっても簡単。猿でも使えるとまでは言わないが、類人猿くらいなら訓練すれば使いこなせそうだ。

海外でもボッタクリを気にせず、簡単にタクシーが使える。本当に良い時代だ。ボッタくるのは空港の自販機くらいである。

 

さて、Gettを待ちながら辺りを見渡すと、なんだがガランとしている。人が全然いない。

人口の多いニューデリーから来たので、余計に人が少なく感じるのだ。ニューデリーで、インド人が50人いるスペースに、ロシア人が1人くらいの感覚だ。

ウィキペディアによると、ニューデリーの人口密度が5,855人/km2、サンクトペテルブルクは3,743人/km2と1.5倍の差に過ぎない。ここから言えば、インド人が50人いるスペースに33人ほどのロシア人がいるはずだ。

にも関わらず、インド人50人に対してロシア人1人ということは、30人ちょっとのロシア人がどこかに隠れていることになる。ラーゲリに収容されているのかな?(局所的な人口密度を市域全体の人口密度で議論しているのがおかしいのであって、グラスノチすればラーゲリって言ってみたかっただけだ!)

 

閑話休題

 

空港に入ってきたドライバーは、一度、我々に気づかず、目の前を通り過ぎてしまった。

再びUターンして戻ってきたので、猛ダッシュで追いつき、車に追いついて合図すると、やっと気づいたらしく、キィっと停車した。

ヒュンダイの白いセダンから出てきたドライバー(仮にセルゲイ氏とする)は、ノシノシと近づくと、アッチの方を指差し、英語混じりのロシア語で何やら話しかけてくる。

おそらく「ここじゃなくて、あそこで待ってなくちゃダメだよ。」ということらしい。それは申し訳ない。「イズヴィニーチェ(ごめんなさい)」と答えて車に乗り込んだ(特に責任が伴わない限りは素直に謝るべきだと思っている)。

それを聞くと、セルゲイ氏は満足そうに頷き、シートに深く座ると、ぶるんっとエンジンをかけた。

 

と、いきなりアクセルを踏み込む。我らの不意を突く急加速。左右にGを感じるハンドリング。流れる景色。

コレである。想像を裏切らない爆走タクシーである。とりあえずシートベルトを探したが、案の定そんなものはない。

 

しかし、ナメてもらっちゃ困る。こちとらインドの強引グ・マイウェイ運転で諸々の感覚が麻痺しているんだぜ(滞在はたった2日だけど)。猛スピードで揺られながらも「案外突っ込まねえな」などと余裕綽々である。

途中、セルゲイ氏が「ワンミニッツ」などと言って車を止め、路肩で立ち小便をしたものの、道路は比較的空いており、順調に進んだ。セルゲイ氏の快速運転もあって30分ほどでホテル「ペトロ・パラス」に到着した。

もう少し飛ばせたな、などと考えて、ふと、インドで人生観を変えられていることに気づく。人生観というか、タクシー観というか。

 

話は逸れるが、ロシアにおいて、インドよりカオスなのはそこらの車体である。

ケルヒャーのCMのごとくドロドロに汚い車は可愛い方。リアパンパーが欠けたまま走行する車、割れたパンパーをガムテープでガチガチにテーピングした車、ボンネットが欠けて中が見えている車(どうしたらそんな壊れ方するんや)など、物を大切にするロシア人たちにホッコリさせられる。

こういうぶっ飛んだ合理性が癖になる。「一方ロシアは鉛筆を使った」的発想。

この楽しさは行ったことのない人に伝えるのは難しいのだが、次回より、とっても楽しいサンクトペテルブルクの観光の様子をお届けしよう。

 

続く。