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食ったり飲んだり

ニュージーランドドライブ旅(キーサミット編)

テアナウからの続き。

 

2018年12月31日、朝。テアナウ。

南京虫フリーのベッドから、もそもそ抜け出し、買っておいたミューズリーを摂取。ミューズリーのくせに「ナッツ&チョコレート」という、意識の低い味である。

カロリー万歳。なぜなら、この後、我々はトレッキングをするからである。

 

目的地は、キー・サミット。「ルートバーン・トラック」というガチコースの一部ながら、3時間ほどで往復できるので、ミルフォード・サウンドのついでに寄るのにちょうどいい。お手軽にニュージーランド大自然を味わえる。(と期待していた。)

 

テアナウから、車を走らせ、見事な岩山がそびえる94号線を駆け抜ける。

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この絶景も、ずっと見てると麻痺してきて、なんとも思わなくなる。

 

ちなみに、このあたりの道幅やカーブの曲率は、首都高のそれに近い。大自然に囲まれた、合流と料金所のない首都高である(もはや別物)。

加えて、

カーブの入り口には必ず推奨速度が表示されているので、非常に走りやすい(んじゃないかと助手席で思っていた。)

 

そうして登山口の駐車場に着いたのは9時過ぎ。

既に混み合っており、なんとか隙間を見つけて車を止めたが、あと30分遅かったらスペースは全て埋まっていたかもしれない。

 

あいにくの雨だが、全身雨具を着込むほどではない。雨具の上着だけ着て、ペットボトルのミネラルウオーターが入ったペラペラのナップサックを背負う。

出発するとトイレはない。登山口近くのアンモニア臭いトイレで用を足す。

(どれくらい臭いかというと、理科の授業でアンモニア水の匂いを嗅ぐ時に、うっかり手扇するのを忘れたくらいの臭さである。目にしみる系)

 

税関で死守したトレッキングシューズの紐をギュッと結び、キーサミットへ出発だ。

 

道はかなり良く整備されていて、例えるならば高尾山。はっきり言って、キーサミットまでならトレッキングシューズなどいらなかった。ウォーキングシューズで十分である。

正直、日本の砂利道の方が険しいんじゃないかな、と思ってしまうレベルで楽勝なのだが、これはあくまで個人の感想である。

これから行く予定の方が、もしこれを読まれていたら、油断せずに自分が十分と判断した装備で向かわれますよう。(楽勝じゃん、というのは楽勝の装備があったからこそ言えることである。)

 

さて、整備されたコースを歩いていくと、軽装のフランス人カップルに追い抜かれた。夜中に近所のコンビニに行くような格好のくせに、やたらと速い。さすがモンブランの国の民は違う。

 

そうしてフランス人カップルが見えなくなる頃、前に10人ほどのグループがゆっくりしたペースで歩いているのが見えた。荷物の量から推測するに、我々と目的地は同じであろう。ツアー客らしく、ガイドの声が聞こえてきた。

 

しめしめ、日本語である。

 

ひたひたと近づく。

そして、しんがりのガイドらしき男性に、日本語で「おはようございます!」と元気に挨拶する。ガイドは驚きながら「あ、おはようございます!」と爽やかに返してくれた。

同胞との触れ合いのひととき。この、何も言わなくてもなんとなく伝わるハイコンテクストな感じはなんだろう。

「おはようございまーす」と言いながらグループを抜かしてしばらく歩くと、また日本人グループに遭遇した。ひたひたと近づき日本語で「おはようございます!」「あ、おはようございます!」・・・というのを2回くらい繰り返すと、樹林帯を抜けた。

 

ここで晴れていれば、絶景が広がっているに違いないのだが、よほど日頃の行いが悪いらしい、あたりはガスが広がり何も見えなかった。 

 

それでも霧の中をさらに進むと、突然山頂に着いた。

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これが山頂、何も見えやしない。その辺の池とかにしか見えない。

 

 

山頂といえばお待ちかね、お弁当タイムである。

実は、来る前に、テアナウの人気店「マイルズ・ベター・パイ」でミートパイなど買っておいたのだ。(詳しくはWebで!と言いたいところだが、ホームページは工事中

牛肉ミンチ入りのパイにチーズをのせた「ミンスチーズパイ」、ワイン煮込みの鹿肉がゴロゴロ入った「ベニソンパイ」、そして口直しに「シーフードパイ」の3つである。

とはいえ、まだ歩かなければならないし、満腹になるのは避けるべきだ。シーフードパイは下山後に食べることにし、私はミンスチーズ、夫はベニソンを食べることにした。

残念ながら、雨で湿気てしまっていたが、肉汁がぎゅっとして、パイの小麦風味もたまらなくおいしかった。運動して腹が減っていたこともあり、あっという間にペロリと平らげてしまった。ベニソンもひと口食べたが、全く臭みもなく、ワイン風味が気が利いて美味であった。

 

程よく空腹も収まれば、展望のない山頂になど用はない。さっさと降りて、シーフードパイを食べるのだ。

 

そうして下り始めてしばらく歩くと、再び先ほどのツアーグループに遭遇した。まだ先ほどの場所からあまり進んでいなかった。グループだと、個人客に道を譲ったり、体力のない人にペースを合わせなければならず、どうしても時間がかかるのだろう。

 

しばらく歩くと、朝出発した駐車場が見えた。

往復で2時間ほどである。健脚の人であれば、1.5時間ほどのコースだと思う。

靴を履き替え、雨具を脱いで、念願のシーフードパイにかぶりついたが、これはそれほどおいしくなかった。

 

つづく。多分あと2回くらい。

 

 

おまけ。

ここまで、見かけたアジア人は日本人だけである。一緒に上海からオークランドに飛んだ中国人たちは、一体どこに消えたのだろう。